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ロックの部屋

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BUFFALO SPRINGFIELD

バッファロー・スプリングフィールド『THE BEST OF』



大抵の人は【バッファロー・スプリングフィールド】に興味を覚えるのは、彼らが解散後それぞれのバンドで成功し、そのバンドの曲が好きで、それ以前に在籍したバンドの存在を知る。そしてバッファロー・スプリングフィールドに在籍していたメンバーの凄さに驚くというところです。私もその一人でした。

【CSN&Y】で成功するスチーブン・スティルスとニール・ヤング、【ロギンス&メッシーナ】で成功したジム・メッシーナ、リッチー・フューレイは【ポコ】で人気を博した。バッファロー・スプリングフィールドは、いわゆる70年代のロックシーンでの流行言葉であったスーパーグループの1つでもありました。

バッファロー・スプリングフィールドが存在していた時代では、それほど人気がなかったので、伝説化しているバンドの一つであろうと思います。

音的にはウエストコースのフォークロックが主ですが、【バーズ】あたりと比較すると、ギターが硬く重い、コーラスも控えめで甘みがないといった違いがあります。曲全体に漂う整合感というか緊張感があります。メンバー間の個性が強いせいか、溶け込むと言うよりは我の出し合いという感じ。実力者揃いなので完璧主義的なところが見受けられます。

そんなんで取っつきにくいところもありますが、さり気ないセンス見たいなものは感じとれます。

例えばニール・ヤングの曲「MR.SOUL」はストーンズの「サティスファクション」のリフを引用したり、組曲風の「BROKEN ARROW」では、聴衆の叫び声が入っていたりと効果音がふんだんです。ちょっとビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のフォーク的展開といった感じです。「I AM A CHILD」もニール・ヤングの曲ですが、素朴なアコースティック・ギターとハーモニカと渋い声が印象強い小品です。「EXPECTING TO FLY」は曲名通り、浮遊感たっぷり、ストリングスが美しい。「FOR WHAT IT’S WORTH」これはヒットしただけあって、ヴォーカルとギター、コーラスのアンサンブルが絶品。

ちなみにバッファロー・スプリングフィールドは日本語のロックの元祖、【はっぴいえんど】のフェイヴァリットであったようですが、なるほどセンスの良さと実験精神、几帳面なサウンド構成は共通点が多いですね。

このアルバムはベスト盤ですが、統一感は希薄なのでこれから聴いてみようと思う方はセカンドアルバムの『AGAIN』あたりを聴いた方がいいかもしれません。


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